ISO食品安全通信 第12号

「給食管理実習における危機管理」

本学の給食管理実習は「ISO22000食品安全マネジメントシステム」の要求事項に基づき、マネジメント、システムの運用をしています。

マネジメントにおいては「危機管理」が重要です。

 

「危機管理」については要求事項8.4.に『緊急事態への準備及び対応』という項目で示されています(以下:要約です)。

 

『FSMS管理者は、潜在的な緊急事態及びインシデントに対処する予防措置を特定するための活動計画を立てます。(略)

 そして、インシデントに基づき、緊急事態に備え、インシデント*への対応を検討します。(略)

 インシデントや事故が発生した場合、いつ、どこでどのように、その事象が発生したか、

 ①インシデントレポートの作成、

 ②工程分析

 ③発生原因究明

 ④予防方法作成

 ⑤関係者への周知・教育を行います。』

 ※インシデントとは、事件(ミス)があったが、事故に至らなかった事象のことを指します。

 

給食管理実習では、学生と教員が「インシデント」情報を共有し、上記の流れに沿って対応しています。

 

 

今年度は、現時点で2件のインシデントが発生しています。

いずれも調理時に使用した手袋の破片を調理中に発見し、事故には至らなかったということでした。

1件は包丁で手袋を切ってしまった、もう1件は、ザルでひっかけて、手袋が切れてしまったとの事でした。

このインシデントが発生してから、手袋の使用前後で、異常が無いかの確認を徹底できています。

実習では、体験を通し、学ぶことが多く、各クラス6回の実習で、衛生管理のスキルも向上していきます。